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日本の醤油メーカー

日本人の食卓に欠かせない醤油。それを作る醸造元、つまり醤油メーカーというのはどのくらいあるのでしょうか?

醤油の歴史に合わせ、各地方には古くからその地域に根付いたそれぞれの醤油メーカーが点在し、20世紀初頭は1万を超える醸造家があったそうです。

しかし、市場や流通が発達するにすれ、市販される醤油価格は低迷し、それでありながら副産物の廃棄コストや設備の維持コストは高騰、そして波に乗った大手醸造元の地方進出などの影響を受けて、零細経営を続けていた醤油メーカーは次々に廃業を余儀なくされました。

そして1990年代にはついに2000社を切り、2013年現在、醤油メーカーは約1500社ほどだと推測されています。

現在も、醤油油や醤油麹など再利用できない廃棄物への規制は厳しくなり続けているため、廃棄コストや設備コストは上がり、惜しまれながらも暖簾を下ろす地方の醤油メーカーは後を絶ちません。

現在の醤油メーカー業界では、5大メーカーと呼ばれるのがキッコーマン食品、ヤマサ醤油、ヒゲタ醤油、ヒガシマル醤油、盛田で、この5社で生産量の約半分近くを占めています。

都道府県でみると、キッコーマン食品、ヤマサ醤油、ヒゲタ醤油を有する千葉県が34%、ヒガシマル有する兵庫県が16%と上位2県で過半数を占めているが、他にも日本各地に中小メーカーが存在します。

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千葉県で醤油生産がさかんなのは、江戸時代からと言われています。
江戸という大規模な消費地を傍に、塩・大豆・小麦の生産地が確保され、また流通のための水運も発達していたことから特に現在の千葉県野田市を中心に、「こいくち」醤油の一大生産地となりました。

兵庫県は、関西の好みにあわせた「うすくち」醤油が現在の兵庫県たつの市で発明されたとされ、同様に京都・大阪の御膝元の醤油生産地として今日に至ります。

ほかにも九州などでは、甘口が好まれるなど各地方の住民の口にあわせて醸造を行ってきたメーカーがたくさん存在しており、地元民に愛されながら地方名産の醤油を多く作り出しています。

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