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味噌と醤油の作り方の違い

味噌も醤油も、日本の家庭には欠かせない伝統的な調味料ですね。
出来上がりは全然ちがう形になりますが、どちらも大豆と塩を原料とし、麹(こうじ)菌を加えて熟成させた発酵食品ということで、作り方や製造に必要な設備にも共通している部分があり、味噌と醤油を両方作っている醸造家もたくさんあります。

具体的に、どのあたりが似ているのでしょうか?

まず、作り方です。

味噌の主原料は大豆と米です。
これらを蒸して麹菌を加え、できた味噌麹に塩を加えて6か月ほど発酵させることで出来上がります。
種類や地方によって差があり、米の代わりに麦が使われることもあります。

醤油の主原料は大豆と麦です。
これらを蒸して麹菌を加え、できた醤油麹に食塩水を加えて6か月ほど発酵させることで出来上がります。
これまた種類と地方差があり、大豆と麦の配分は色々に変化します。

もちろんこれはかなり簡略化した製造過程であり、どちらも本当は絞ったり調整したり火を入れたり、ともっと複雑な過程で出来上がっています。
しかし全体の流れとしてよく似ていますね。

次に、味を構成する成分です。
どちらも以下のように大まかに分類することができます。

甘味・・・原料のでんぷんを酵素が分解したブドウ糖など
旨味・・・原料のタンパク質を酵素が分解したアミノ酸など
塩味・・・原料の塩分
酸味・・・乳酸菌が作る乳酸

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では、大きく2つの食品を変えるのは、どのポイントなのでしょうか?

簡単に言うと、もろみを絞らないか、絞るかです。

味噌はもろみ(原料に麹を加えたもの)を絞りませんので、お馴染みのべとっとした半固体状となり、タンパク質やでんぶんも多く含まれます。

醤油はギュッと絞って様々な形でろ過されますので、粒子の大きな固体成分(タンパク質やでんぷん等)は残らず、さらさらした液体状となります。

味噌からポタポタと垂れてたまったものが醤油の元祖という説あるほどなので、味噌と醤油は親子や兄弟のような存在なのかもしれませんね。

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