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20.大豆の遺伝子組み換え

醤油のラベルには、かなりの確率で「大豆(遺伝子組み換えでない)」という記載がありますね。
また、JAS(日本農林規格)でも、遺伝子組み換えに関する表示については事細かに定義されています。

この「遺伝子組み換え」というのは、どういうことなのでしょうか?
どうしてこのような大豆が生まれたのでしょうか?

なんとなく食べると良くないものだという印象がありますが、具体的にどんなデメリットがあるのでしょうか?

遺伝子組み換えというのは、品種改良の一種かと思われる場合がありますが、根本的に違いがあります。
品種改良というのは、作物同士を自然に交配させて、年月をかけて新しい品種を生み出していきます。

しかし、遺伝子組み換えというのは、作物の種子に人為的に手を加え、文字通り遺伝子を操作して、新しい品種を生み出します。

遺伝子組み換えのほうが、自然の成り行きでは生まれない特長をもたせた品種を作り出すことができますし、新しい品種が生まれるまでの時間を大幅に短縮することができます。

こうして産まれた、虫に強く生産量の高い大豆は生産コストが下がり、ついては販売価格が下がり、市場にも受け入れられたので、この技術はたちまち世界を席巻しました。

今、アメリカで栽培されている大部分の大豆がこの遺伝子組み換えされた品種だといわれています。
日本は大豆の国内自給率が5%未満と低いため、消費の9割以上はアメリカをはじめとする海外からの輸入に頼っていますが、その約半分以上が遺伝子組み換えの大豆だと推測されています。

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実は、遺伝子組み換え食品を食べて、身体に不調が出たという正確な報告はありません。

なので、今も世界の大豆栽培の主流となっているのです。
ただ、何年後、何十年後に私達の身体に影響を及ぼす可能性もないわけではありませんので、お子様やご家族の健康に不安に思う方は、ご自分の目で確かめて自衛するしかありません。

大量に格安で売られている大豆加工品などは、この遺伝子が組みかえられた安い大豆を使っている可能性が高いので、注意しましょう。

国産の大豆は、生産量も少なく価格も高いですが、政府が遺伝子組み換えでない大豆を栽培するよう奨励しているので、生産元が偽装されていない限り、ほぼ安全と言えるでしょう

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