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2.醤油の成分について

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日本の醤油の原料は「大豆」「小麦」「塩」の3つが基本ですが、その複雑な製造の過程で実に様々な成分が添加されています。

■味を決める成分

★塩味

仕込みの時に加える「食塩」が塩味成分です。
こいくちしょうゆの濃度は約16~17%前後、うすくちしょうゆの濃度は約18~19%にもなり、強い殺菌効果を発揮します。
これは海水の5倍以上の濃度ですが、それほど辛く感じないのは、このページに書いてあるような、舌においしく、優しく感じる成分が加えられているからです。

★甘味

まろやかな味を作るため、「グリコース」「アラビノース」など十種類以上の糖類が約5%含まれています。
また少量ではありますが、「グリセリン」「アラニン」などの甘味アミノ酸なども含まれていることがあります。

★旨味

皆様も良く聞かれるでしょう、「グルタミン酸」が原料の大豆や小麦から抽出されます。
麹菌のタンパク質分解酵素に分解されて、あの醤油の何とも言えない旨味と舌触りが出来上がります。
他にもアスパラギン酸、アルギニン、ヒスチジン、リジン、グリシン、アラニンなどがあります。
また、数%ほど含まれることが多いエタノール分も風味を引き立てる効果があります。

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★酸味

普通の醤油にも酸味が加えられているのをご存じでしたか。
約1%前後含まれていることの多い「乳酸」がそれに当たります。
人間の舌は、pH(酸性の度合いを示す基準値)4~5ぐらいが一番おいしく感じることが分かっており、本醸造醤油のpHもそれに合わせて4.7~4.8ぐらいに合わせられています。
また、色や香りを安定させる効果があり、製造の過程では欠かせません。

★苦味

なんと、苦味も加えられています。
苦味アミノ酸やペプチド類などが相当しますが、隠し味程度のため、直接舌に感じるほどは含まれていません。
全体の味を引き締める役割を果たします。

■香りを決める成分

醤油の特徴ともいえるあの香りですが、その醸造過程や原料の配分により、アルコールやバニリン等の香気成分などが細やかに変化します。
詳しく述べると、醸造中に生成される、アルコール類、エステル類、フェノール類、含流化合物、フラノン類、アルデヒト類、アセタール類 等、実に200種類以上の成分が合わさり、があの独特の香りを醸し出します。

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