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3.醤油の作られ方

日本でももっとも製造量の多い、「本醸造・こいくちしょうゆ」の基本的な製造方法です。
※メーカー、醤油の種類によって異なる場合がありますので、あくまでも基本のパターンです。

1.原料を加工する。
大豆、または脱脂加工大豆を水に浸し、ふやけたところで圧力をかけながら煮る。
小麦は焙煎した後、粗挽き状に細かく砕く。

2.1で加工した大豆と小麦を半々に混ぜ合わせ、ショウユコウジカビ等の麹菌の種を加えてよくかき混ぜる。
高湿度な環境に3~4日安置して醤油麹を作る。

3.2に塩水を加え(これを「もろみ」と呼ぶ)、拡販しながらタンクに流し込む。
ここで麹の酵素によりタンパク質がアミノ酸に、デンプンが糖に分解され、旨味と甘味が形成される。

また、乳酸菌により乳酸が作られ、もろみ全体が酸性を帯びる。
続いて、酵母がアルコール発酵を促し、この過程であの醤油独特の香りが作られる。
そのまましばらく熟成させ、味や香りを安定させる。
うすくち醤油の場合、ここで甘酒や米麹菌が追加される。

4.圧搾布とよばれる頑丈な布で、もろみを包んで圧迫し、つまりギュッと強く絞って、もろみから醤油のもととなる「生醤油」を搾り取る。
この時、圧搾布の中にのこったものが「醤油麹」、生醤油の表面に浮かぶ油脂分を「醤油油(しょうゆあぶら)」と呼ぶが、共に食用としても工業用としても再利用がしにくく、多くの場合は廃棄となる。

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5.4で搾り取られた生醤油を細やかな温度管理で加熱し、微生物を殺して、不要なタンパク質を固めて沈殿させる。
この際に香ばしい「焦げ香」が加わる。

6.もろもろの不要な固形物を濾過し、オリを取り除く。

7.最終的に味、香り、色などに成分調整を加え、殺菌された容器に密閉保存すれば出来上がり。

どうでしょうか?
非常に簡略化するとこうなりますが、本当はもっと細かな調整や、厳しいチェックがそれぞれの工程に設けられています。
あのお醤油1本1本に各種メーカーさんのノウハウと思いが込められ、私達の手元に届いているのですね。

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