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千葉県としょうゆ

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千葉県の醤油は、全国生産量の35.24%(2012年)を占め、堂々の第1位です。その地位は江戸時代から200年以上崩れることなく、確たるものとなっています。野田のキッコーマン食品、銚子(ちょうし)のヤマサ醤油・ヒゲタ醤油などは、日本を代表する醤油メーカーで、その生産量は3社合わせて国内シェア40%強となっています。

他にもさまざまな中小の醤油メーカーがあることを考えると、おそらく日本の醤油の半分は千葉県内で作られているといっても過言ではありません。また、千葉の流山(ながれやま)はみりんの産地として知られますが、みりんは餅米と米麹・焼酎を仕込んで作ります。醤油とみりんは、どちらも麹菌の力を用いてじっくりと醸造される伝統的な発酵調味料です。

なぜ千葉県ではこれほどまでに醤油の生産が盛んなのでしょうか?

それは、その立地条件でした。醤油の安定した生産手法が確立されたのは江戸時代初期です。江戸という大都市を抱えて醤油の大量生産は大きな需要があり、その商機に目を付けた商人や醸造元が各地方から集まって原料や流通網などが急速に整えられました。

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特に野田は立地条件が素晴らしく、利根川の豊潤な水育てられた常陸(ひたち)地方の大豆、下総(しもうさ)台地の広大な農地で栽培された小麦、行徳(ぎょうとく)の塩田と三大原料の大規模な生産地を近くに控えており、またそれらを江戸へ流通させるための江戸川の水運がありました。これほどまでの好条件がそろった土地は他になく、野田の醤油は一躍有名になりました。余談ですが、キッコーマン食品の前身となる会社は「野田醤油株式会社」と言いました。

現在はその原料の多くを輸入品に頼っていますが、長年培われ磨き上げられた醸造技術や流通網は衰えることなく、今も日本の家庭や飲食業界を支えています。国内だけではなく、キッコーマン食品を始め、国外での醤油生産も盛んになっており、千葉で確率されや醤油醸造の技術は世界中の都市に広められています。

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