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醤油の国内の生産地

醤油は主にどこで作られているのでしょうか?都道府県別しょうゆ等出荷数量(平成24年)によると、以下の通りです。

■地方別
1位:関東地方44.36%、
2位:近畿地方17.17%
3位:中部地方 11.69%
4位:九州地方 11.36%
5位:四国地方 5.93%

■都道府県別
1位:千葉県35.24%、
2位:兵庫県14.67%
3位:愛知県 6.57%
4位:群馬県 5.47%
5位:香川県 5.42%

では、何故このような分布になったのでしょうか?

関東地方では、主に千葉県と群馬県での醤油の生産がさかんで、全国生産量の半分近くのシェアを占めています。江戸時代にこいくち醤油の生産方法を確立されたのが千葉県ということもあり、「こいくち」醤油の生産では他地方の追随を許しません。

地方によって好まれる醤油の種類には特色があるといえど、全国的に使われる醤油の8割は「こいくち」ですので、質の高い「こいくち」の大量生産を得てとする関東地方が全国の醤油生産のトップとなりました。関東の料理では、「うすくち」醤油よりしっかり色のつく「こいくち」醤油のほうが好んで使用されます。関西の方に「うどん・そばの出汁が濃い」と言われるゆえんですね。

逆に近畿地方では、「うどん・そばの出汁は薄い」と言われがちですが、関東に比べると「うすくち」醤油が好まれ、主に兵庫県を中心に「うすくち」の生産がさかんです。これは出汁の風味を生かし、素材の色を損なわないような料理が求められていることに由来するもので、単純に薄味が好みということではないようです。

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うどんやそばの出汁に関していうと、「うすくち」の方が塩分濃度の高いので味が濃くなりそうなものですが、醤油の分量が関東より少ないため、結果的に関東の人には薄味と感じられることが多いようです。

中部地方では色・味の濃い「たまり」醤油が好まれます。「たまり」醤油はもともと味噌を醸造する過程で、文字通り容器の底や上部の凹みに溜まったものが原型であるといわれていますから、大豆味噌(愛知県の八丁味噌が有名ですね)の生産が盛んなことと深い関係があるといわれています。

四国や九州でも、中小メーカーによるその地方独特のお醤油が今も生産・販売されていますので、旅行に行かれた際は是非、ご当地醤油を探してみてくださいね。

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