海外の醤油事情
日本以外でも、醤油に似た調味料は使われています。
どのような醤油が使われているのでしょうか?各国別に紹介していきましょう。
・中国
中国にその発祥はあるといわれる通り、「醤(ジャン)」として非常に古い歴史があります。
おおよそ3000年前、紀元前158年に出土した「豆鼓醤」がその原型ではないかと言われています。
今も色々な種類の醤油が使われており、「醤油」(漢字は異なりますが、ほぼ同じ意味)または「清醤」と呼ばれます。
日本よりも色づけに重点を置いているため、色が濃いのが特徴です。
カラメルを加えることでとろみを加えた甘口の「老抽」、塩味をきかせ色を薄めた「生抽」などがあります。
・韓国
韓国では「カンジャン(塩辛い醤)」という醤油があります。
日本の醤油に比べると色味が濃く、他の調味料を混ぜ合わせて「ヤンニョム(合わせ調味料)」として利用することが多いです。
また、刺身にかけたりと、日本と似たような用途で食されることも多くあります。
うすくちに近い使われ方をする「クッカンジャン(汁醤油)」、加熱料理に向く「チンカンジャン(陳醤油)」、そのままかける料理に向く「ヤンジョカンジャン(醸造醤油)」等があります。
・インドネシア/マレーシア
インドネシアやマレーシアでも、大豆を原料とした調味料という意味で醤油に近いものが発達を遂げました。
「ケチャップマニス」という色が濃くてとろみのある甘辛いもの、「ケチャップアシン」という色が薄くて塩辛いものがあります。
インドネシアの人々は塩辛いものをあまり好まないため、調理には甘辛い「ケチャップマニス」のほうがよく使われます。
インドネシアで醤油のようなものを頼みたいときは、「ケチャップアシン」といって頼む方が良いようです。
・タイ
タイといえば魚からできた醤油である「ナンプラー」が有名ですが、大豆からできた醤油「シーユー」もあります。
「シーユー」には、「シーユー・ダム」というどろっとして甘味があるものと、「シーユー・カオ」という塩辛味のあるものがあります。
「タオチオ」という味噌を薄めたような味のする大豆の粒入り調味料もあります。